災害地でのスカウトの活躍

By noyama, 2016年1月18日

1995年(平成7年)1月17日5時46分に発生した阪神淡路大震災は、淡路島北部から神戸市街にかけて未曽有の大きな被害をもたらしました。
その状況は早くからテレビでも映し出され、刻々と伝えられる惨状は想像を超えるものでした。
私も2月に入ってからボーイの制服に着替え、お弁当を持って現地へ向かいました。
阪急電車は西宮北口までしか行ってなかったので、そこから歩いて西宮市役所まで向かいましたが道中でのビルの倒壊はテレビでの映像で見ておりましたが、実際に見るとその違いは大きなものでした。
西宮市役所では全国から寄せられる救援物資が山のような状態でしたが、人手も多くあり私は急遽、芦屋市役所へ移動しました。
芦屋市役所では市民のボランティア組織が立ち上がったところで、ここで出迎えてくれたのは3名の私服のベンチャースカウトでした。
彼らは制服であった私のところに来てくれ、所属団と名前を言って現状の説明をしてくれました。
家が倒壊したので制服はまだ出せない状況だということでした。
彼らは連盟や団の指示ではなく、個人の意思で自分たちの出来ることをやろうということで参加し、私にはきちんと感謝の言葉を述べて、ボランティア活動へ走っていきました。
個々でのボランティア活動は被災地域を回って、必要な物品をお聞きし調達することでした。
避難所として皆さんが共同生活しておられる場所に出向いてお手伝いさせていただきましたが、家並みが丸々倒壊して通行できない地域や、死傷者のあったところも多くありました。
被災地では多くのボランティアが活動してましたが、ボーイスカウト諸君も彼らと一緒になって懸命に頑張っている姿を見られたのは、私にとってかけがえのない感動でした。
あれから20年、彼らは立派な社会人となって社会貢献しているだろうと思うと、今も感謝の気持ちでいっぱいです。

(H.H) ky72-017

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